「世界のニュースから」第6号 ~政治家と言葉~

「世界のニュースから」第6号 ~政治家と言葉~

~このコーナーでは言葉や文化の違いをテーマとして世界で起こっている興味深いニュース 記事をピックアップしていきます。~

Video of Buttigieg offering condolences in French after Notre Dame fire goes viral

ノートルダム大聖堂の火災のニュースには大変驚き胸が痛みましたね。このニュースを受けアメリカインディアナ州の民主党員で米国大統領選候補に名を上げているPete Butti-gieg氏がフランス語でその悲しみを伝えたことが話題となっています。英語が世界共通語となっている中、アメリカ人にとってましてや政治家が他の言語を話せるというのは私たちが思っている以上に特異な存在なのかもしれません。国際社会の表舞台に立つための第一条件は英語を話せることだったわけですが、苦労せず表舞台に立つことができたアメリカ人の言語に対する(あえて言うなら)傲慢さは今までのように許されてばかりもいられなくなってきたのではないでしょうか。この記事を目にしてそんな思いが頭をよぎりました。記事では最後にトランプ大統領らしいエピソードも皮肉交じりに紹介されていますが、これもこのご時世ならではですね

インディアナ州South Bend市長である民主党員で米国大統領選に立候補しているPete Buttigieg氏がパリノートルダム大聖堂の火災に対しフランス語で悲しみの意を表しました。彼がフランス語で語ったニュースはフランスのBFMTVで取り上げられ月曜日から続いていた火災の火曜日の午前中には300万人ものフランス人が目にすることとなりました。
「フランスの方たちに謹んで申し上げます。ノートルダム大聖堂は人類にとっての宝です。この悲惨な火災に我々は思いを一つにし心を痛めていますが、と同時にこの素晴らしい宝物を我々文明社会にもたらしてくれたフランス国民の皆さまに感謝も申し上げたい」と語りました。
米国フランス大使のGérard Araud氏は彼に謝意を表し、またフランス語で語ったことに敬意を表しました。
Buttigieg氏は英語以外にフランス語、スペイン語、イタリア語、ノルウェー語、アラビア語、マルタ語、ダリー語の7カ国語を話すと伝えられています。今年に入ってノルウェー人のレポーターとノルウェー語で質疑応答したことから彼の噂は広まっていたのです。
月曜日に起こったノートルダム大聖堂の火災は1200年の歴史を持つ大聖堂の修復作業中の出来事でした。警察は大聖堂内にある重要な文化財は万が一聖堂が全焼してしまったときのことを考え安全な場所に保管されたと伝えています。

世界の政治指導者たちも歴史的建造物の被害に悲しみの意を表しています。前アメリカ大統領オバマ氏はパリ市民のランドマークである大聖堂に敬意の気持ちを込め娘たちと訪れたときの写真を公開しました。
一方トランプ大統領はツイッター上で炎によって聖堂が崩れ落ちるのを見るのは”horrible”と表現しながらも鎮火させるのに”flying water tankers”を使ったらどうだとツィートしました。
“So horrible to watch the massive fire at Notre Dame Cathedral in Paris,” he wrote. “Per-haps flying water tankers could be used to put it out. Must act quickly!”

ところがフランス当局はトランプ氏の提案に対して、そんなことをしたら歴史的建造物は全壊してしまうだろうと答えています。

【THE HILLより】
記事原文は下記をご覧ください。
How song lyrics help international students learn English
https://thehill.com/homenews/campaign/439084-video-of-buttigieg-offering-condolences-in-french-after-notre-dame-fire

 

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